妄想文学の鬼才×お笑い界の奇才

お元気ですか?NATSUです。

今月は読書の秋月間ということで
お笑い好きの私らしい本を紹介します。

カキフライが無いなら来なかった
せきしろ(著),又吉直樹(著)
幻冬舎

まさかジープで来るとは
せきしろ(著),又吉直樹(著)
幻冬舎

「香典渡して大人だ」

「一巻を開いたばかりに何もせず朝」

「ポケットに五円玉いつのものか」

「紫陽花どころじゃない腹痛」

「自分が注文した料理が余っている」

上記はこの本の「帯」に書かれている自由律俳句です。
自由律俳句とは、五七五の形式を破り
自由な韻律で詠む俳句のこと。
(ちなみに本のタイトルも自由律俳句です)

この2冊の本は、文筆家せきしろ氏とお笑い芸人ピース又吉直樹氏の
自由律俳句&散文集です(お二人が撮った写真も載っています)。
私はこの本の筆者である又吉さんが好きで
思わず買ってしまいました……

ピース又吉さんは最近テレビで見ない日はないぐらいですよね。
本人のことを知っている方はわかると思いますが
独特な世界観の持ち主です。
彼は読書家で通算で2000冊の本は読んでいるとのこと。
(好きな作家は太宰治、芥川龍之介など)
それもあってか言葉のセンスが素晴らしい。

せきしろさんは恥ずかしながらこの本で初めて知ったのですが
いつまでも読んでいたいと思うような味わい深い文章を書かれていて
又吉さんとうまく波長があっているようでした。

そんなせきしろさんと又吉さんの日常であった他愛もないことを
とにかく自由に句やエッセイにしてつぶやいています。

それがとても面白い。

面白いといっても大笑いするような笑いではなく
思わずクスリと笑ってしまうものばかりで
それがとても心地よいです。

しかもその句があまりにも日常的なものなので
一句一句の情景がすぐ浮かんでしまい
「私もこうゆうことあるよ」なんて思いながら
引き込まれてしまいます。

エッセイもどれも面白いですよ!
タイトルですでに笑ってしまった
私が好きな又吉さんのエッセイのタイトルは

「便所目当ての百貨店だが買いもの顔を作る」

自分に心当たりがありすぎて撃沈してしまいました……。

そして私が好きなせきしろさんのエッセイのタイトルは

「知らない人だけど春菊買いすぎだろう」

レジに並んだ時の話。この一句で一気に情景が浮かんでしまうからすごい。

お二人にとって日常とはすべて物語なのだと思います。
言葉のセンスが光っている本です。

落ち込んで少し元気がほしいときに読んでみてください。
明日も頑張ろうって思えますよ。

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