仮想通貨本の紹介

今月はこのブログは本の紹介がテーマということですが、僕が今一番興味がある仮想通貨の話に何とか持っていきたいので(笑)、仮想通貨に関する本を2冊紹介します。
1冊目はタイトルもそのままの『仮想通貨革命—ビットコインは始まりにすぎない』です。

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この著者の野口悠紀雄さんは、昔大流行した『「超」整理法』の著者でもあり、この『「超」整理法』は僕にとってイワク付きの本だったりするのですが、それは今回のテーマと関係ないので置いておくとして、最初はこの2つの本はたまたま著者が同じだけであまり関係はないのかなと思ってたんですが、ふと、この野口悠紀雄さんは昔から「情報」というものの本質に鋭く迫る能力のある人なのだ、と気づきを得て納得しました。

内容としては、この本が出た時点でのいわゆる「仮想通貨」の最新の動向から背景・歴史、さらにはその仕組みのコアとなっているデジタル暗号の仕組みまで、詳しく書いてある本です。「いわゆる」と書いたのは、これは通貨に詳しい人の共通の見解なんですが、そもそも通貨というのは、実態はただの紙だったり金属のカタマリだったりする「何か」に「価値がある」と「仮想的に」みなしている、という意味ですべからく「仮想」のものなのだ、という考え方があるからです。かといってこの本では、「暗号通貨」という呼び方も「ミスリーディングだ」としています。ではどう呼べばいいのかという疑問が当然あると思うんですが、残念ながらこの本ではその答えは出されていないようです。ですが、これは僕の個人的な意見ですが、「P2P通貨」というのがビットコインなどの総称として実態をよく表してるんじゃないか、と感じています。

個人的にはデジタル暗号のさらに革命的な応用だと思っている「スマートコントラクト」の話に興味があり、それがくわしく書いてあったのがこの本を気に入った理由です。この本には省エネ型でGoogleも出資しているP2P通貨であるRippleと、ビットコイン寄りのスマートコントラクトの代表格Ethereumのことが別々に書いてありますが、この本に載っていない最新情報として、Rippleサイドのスマートコントラクトシステムである「Codius」というものがあることをここで紹介しておきます。

2冊目は鈴木健さんの、一見仮想通貨と関係があるのかよくわからないタイトルの『なめらかな社会とその敵』という本です。

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この本で紹介されている、著者の鈴木健さんが発案したPICSYという革命的な通貨の仕組みがあるんですが、これはなんと(正確には覚えてないんですが)ビットコインが世間を騒がす10年くらい前に考案されたものです。まだ実現されていないので「なんだ、実際に存在すらしない架空の通貨か!」という反応をする方も居るんですが、その先見の明には驚かされるものがあります。

PICSYは簡単に説明すると「Googleのページランクアルゴリズムのもとになっている固有値計算を応用した、すべての取引が投資になる通貨」です。この説明に限らず、このブログエントリには専門的な表現がたくさん出てきて詳しくない人には訳が分からないかもしれないんですが、わかってみれば絶対おもしろい世界だと思いますので、どうかネット検索などで調べながら読んでいただければ幸いです。あと鈴木健さんには直接お会いしたこともありますが、普段から連絡を取り合うような親しい間柄ではないので、ステマじゃないですよ!むしろ通貨と暗号に詳しい斉藤賢爾さんの本も紹介したかったんですがこちらは本当に(定義によっては微妙ですが)ステマになってしまいそうなのであえて紹介しなかったくらいです。

2冊とも固い表現も結構あるのでムズカシイ本が苦手な方は苦手意識を持たれるかもしれませんが、おもしろいのでぜひ多くの方に読んでいただきたいと思っています。

ちなみに弊社で仮想通貨を取り扱うサービスを立ち上げるのは、法的なことが確定しないのでなかなか難しい面があるんですが、僕は何とか実現したいと思っています。それでは今日はこの辺で。

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