私の電子書籍端末-その後-

シンです。ゴールデン・ウィークもあっという間に終わってしまいました。私は例年通り、どこに出かけず、相変わらず部屋の片づけもあまりはかどらず、きわめてのんびりと休日を過ごさせていただきました。

さて、今年は昨年の今頃に比べると、連休明けもオンデマンドの仕事やらで何かと忙しかったのですが、それもどうやら落ち着いてきたので、そろそろ自分の趣味に取り組みたいと思っているところです。思い返せば去年の今頃、私はアンドロイド・タブレット端末をあれこれ買ってはいじっていたものでした。「アンドロイドタブレット端末購入記」というタイトルのブログを書いたのもちょうど去年の今頃でした。そこで、今回はあのタブレット端末たちは、その後どうなっているのかという近況報告をしたいと思います。

3台のアンドロイド端末たち

アンドロイドタブレット

私が今現在持っているアンドロイド端末は、日本のメーカー製のものが1台、台湾のメーカー製が1台、中国製(販売元は日本)が1台となっています。買った順で行くと、中国製が最初、次が日本のメーカー製、最後が台湾のメーカー製で、値段もこの順に高くなっています。

使用頻度で行くと、日本>中国>台湾という順ですが、一番値段の高かった台湾メーカー製が一番使用頻度が低いとは皮肉なものです。一方、使用頻度の最も高い、日本のメーカー製のものは、タブレット端末としては初期の製品で、最近のものに比べてかなり厚く、重量もあるため、携帯には全く不向きですが、私はこれが一番気に入っています。某日本の大手電気メーカーが一般消費者向けに販売した最初のモデルで、手抜きなしで本気で作った感じがするからかもしれません。

残念なことに、これのみがアンドロイドのOSのバージョンが3.2だったのですが、最近ようやく4.0にバージョンアップしたので、もうしばらくは使えそうです。おまけに、最近のモデルでは考えられないのですが、何と内蔵の充電池をユーザーが交換できるようになっているのです。その分本体の厚さが厚くなってしまっていますが、専用の充電池が販売終了になるまでは延命できそうです。

ただ、最近は何かと忙しかったせいもあってこれらの端末には全くさわっていなかったので、今頃は多分どれも充電池が切れかかっていることでしょう。このままにしておくのも可哀そうなので、そろそろ充電してやろうと思います。

アンドロイド端末をさわらなくなった理由

端末にさわらなくなった最大の理由は、ひとことで言って飽きてしまったからということだと思います。端末を買ったばかりの頃は、色々な無料アプリも目新しく、ネット上のあちこちで探しては入れていましたが、それもしばらくすると一段落してきます。無料の電子書籍についても、今では日本語のものも出てきているようですが、去年の今ごろは日本語の無料コンテンツはほとんど出ていなかったため、無料の英語のe-Pub形式の書籍を探して手当たり次第にダウンロードしていたものですが、ダウンロードした本を右から左に読めるわけでもなく、やがてダウンロードするのもおっくうになってそれっきり沙汰止みとなってしまいました。まあ、紙の本と違って、電子書籍はいくら増えても場所を気にしなくて済むというのは利点ですが。

その他の理由としては、アンドロイド端末で電子書籍やアプリをダウンロードするには無線LANが必要不可欠なのですが、私は家ではもっぱらデスクトップパソコンを使っているため、元々ネットワーク環境は有線LANが主体で、アンドロイド端末用に別に無線LANルーターを導入する必要があり、常時使わない無線LANを自分が家にいない時までつけっ放しというのももったいないので、どうしても必要な時だけつける(実際には使用しない時には手動で「省電力モード」にする)という使い方になってしまいます。そのため、無線LANを入れたり切ったりというのがこれまた面倒になり、しまいにはもうパソコンで全て済ませてしまえということになってしまいました。

また、アンドロイド端末はカラー液晶画面を使用するため、電池の持ちがあまりよくないので、いざ使おうとした時に電池切れという事態に陥りやすいという欠点があることもマイナス要因となった気がします。

電子書籍端末の新しい仲間 -「KOBO glo」-

こうして、アンドロイド端末での電子書籍の閲覧に行き詰まりを感じていた頃、ある中古ショップで「KOBO glo」が定価の半額程度という破格の値段で出ていたため、衝動買いしてしまいました。「KOBO glo」とは、KOBOの最初の端末「KOBO TOUCH」の後継機種で、最大の変更点はバックライトがついて、周りが暗いところでも読書ができるという点です。定価でも7,980円という格安な端末なだけに、あまり過度な期待はしていなかったものの、自炊で作成したモノクロの漫画のデータを読むには電子ペーパーの画面が最適ではないかと思って買うことにしました。

アンドロイド端末以上に使えないKOBO

しかし、KOBOがこういった目的には全く役に立たないということにじきに気付くことになりました。何故かと言えば、そのままの状態ではe-Pub形式やHTML形式の電子書籍くらいしかまともに表示できないからです。PDFデータも一応表示はされますが、A4サイズのものだったりすると、文字が小さくてとても読めたものではありません。私は、自炊で作成した、ページごとの画像データになっている状態の漫画のデータをmicro-SDカードに入れて読み込ませようとしましたが、なぜか部分的にしか画像を読み込んでくれません。おまけにデータの読み込みにすごく時間がかかるのには弱りました。

あるホームページによれば、8GB(ギガバイト)のmicro-SDカードに目一杯漫画のデータを入れたものを読みこませるのに丸一昼夜かかったなんていう話もあるくらいで、とにかく外部メディアからのデータの読み込みは恐ろしく遅いようです。ただ、私の感じでは、遅さの原因はSDカードの読み込みの速度というよりも、データを処理するCPUの処理能力が値段相応だからというのが一番の原因なのではないかと思っています。まあ、私の目的からすると、データの読み込みの速度以前にまともにデータを読み込んでくれないのでお手上げなのですが。

先ほど、「そのままの状態では」という言い方をしたのは、あるツールを使って内部のソフトウェアを書き換えてやると、これらの不具合がかなり改善されるらしいからです。そもそも、このKOBOという端末、日本向けに販売しているにもかかわらず、日本語のテキストを読ませると、日本語が文字化けしてまともに表示できないという、日本語への対応が考えられているのか甚だ疑問な製品なのです。ネット上では「楽天は社内は英語が公用語だから、日本語に対応していなくても楽天側は一向気にしないのだろう。」などという笑い話のような話がのっているくらいです。

しかし、こうしたKOBOの様々な欠陥を修正するためのツールがあるということを先日ネットで調べていて初めて知り、このまま使えない状態で端末を死蔵させておくよりも、「改造」してでも使えるようになるなら、近々駄目元でやってみようかと思っているところです。

終わりに

ここまで長々と私の所有する電子書籍端末の問題について述べてきましたが、電子書籍の輝かしい未来を期待していた読者のみなさんからすると、がっかりさせるような内容だったかも知れません。しかし、電子書籍の本が紙の本を越えるには、特に日本ではまだまだ大きなハードルがあると言わざるをえないのが実状です。

その最大のハードルだと思われるのが、書籍の値段の問題です。そもそも、アメリカで電子書籍および電子書籍端末の販売が急激に伸びた背景には、「紙の本よりも電子書籍の方が割安だから、端末が多少高額でも、すぐに元が取れますよ」という、いわばソフト・ハード両輪の戦略が見事に当ったからに他なりません。

それに比べて日本では、コンテンツの数こそ増えてきたものの、電子書籍の値段は、まだ紙の本と同じか、逆に電子書籍の方が紙の本よりも割高というのが現状のようです。
このような状態では、アメリカのような電子書籍の爆発的な普及というのは日本ではまだまだ望めないでしょう。

また、その他のハードルとしては、紙の本はかさばる代わりに、読み終われば古本屋で売ることができますが、電子書籍の中古市場というのは、現状では容易に複製できてしまうデジタルデータが多いため、著作権の問題もあって今のところ皆無に等しい状態で、この点からも電子書籍は紙の本よりも割高になってしまっているのが現状です。

日本でアメリカ並みに電子書籍が普及するのは、恐らくこれらのハードルを乗り越えた時でしょうが、それはいつのことになるのでしょうか。これからも電子書籍の動向に注視して行く必要がありそうです。では、今回はこの辺で。

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